犬のシャンプーは必要?頻度や最適なお湯の温度は?シャンプー・ドライヤーの正しいやり方

こんにちは!INUMESHIスタッフのあやかんです。

私は、以前ペットホテルとトリミングサロンでお仕事をしていました。ご来店された際に、飼い主様からお悩みを相談されることも、しばしば・・・!

 

よく聞くお悩み&お話が・・・

「家でシャプーしたいけど、どうやっていいか分からない」

「家でシャンプーするのは大変そう」

「シャンプーを嫌がるから出来ない」

「そもそも家で洗わなきゃいけないの?

 

大切な愛犬のためにも、知っておきたい知識ですよね!皆さんのそんな疑問にお答えしたいと思います。

シャンプーが必要な理由

犬の皮膚はデリケートなため、定期的にシャンプーを行い清潔に保つ必要があります。

室内で犬を飼っていると、「うちの犬はあまり汚れていないから」とそれほどシャンプーを必要ないと思っている人も多いと思います。

ですが、長期間シャンプーをしないでいると皮膚炎や感染症などのトラブルを起こしたり、ノミ・ダニが繁殖したり、犬の体の皮脂や食べ物や排泄物などで汚れ、悪臭を放ってしまいます。

また、アレルギー体質の場合は、皮膚についたアレルゲンをシャンプーで落としてあげる必要もあります。

シャンプーをする頻度

人と違い、犬は毎日シャンプーをする必要ありません。頻繁にシャンプーをしすぎてしまうと、必要な皮脂まで落としてしまうからです。

一般的にシャンプーは月1~2回が理想的と言われています。

毛のカットや爪切り・肛門腺絞りなどは、月に1度で充分です。なのでトリミングサロン1回、お家でのシャンプー1回がオススメです。(2週間に1回シャンプーをするといったイメージです。)

皮膚病にかかっている犬は、一般の犬とは肌の状況が異なるため、かかりつけの獣医に相談してシャンプーの頻度や種類を決めましょう。

シャンプーの前に準備するもの

犬をシャンプーするにあたって必要なものがあります。事前に準備をしておけば、スムーズに進められるので確認していきましょう。

    

●シャンプー・コンディショナー

シャンプーは、犬の皮膚や被毛を構成する成分と同じ、アミノ酸シャンプーがオススメです(AURAシャンプー)。安全性を考慮するなら、着色料・無香料を使用していないものを選ぶのがベストです。皮膚に疾患やトラブルがある場合は、シャンプーの種類をかかりつけの獣医に相談しましょう。

 

●ブラシ(スリッカーブラシ・コーム・ピンブラシ・ラバーブラシ)

ブラシはスリッカーブラシ・ラバーブラシ・コーム・ピンブラシなどの種類があります。犬種や被毛に合わせて、ブラシを選びましょう。

 

●洗面器

シャンプーを泡立てるのに使用します。

 

●泡だてボール

シャンプーを泡立てる時に使用します。

 

●タオル

大2枚(吸水性の高いマイクロファイバータオルなどオススメです。)小1枚(手足や顔など細かいところを拭くのに使用します。)

 

●スポンジ(キッチン用など)

シャンプーを体や顔につける時に使用します。

 

●ドライヤー

風量の大きいものだと乾きやすいです。

シャンプーの方法

シャンプー前にブラッシングをする

シャンプーをする前に全身をブラッシングして毛玉やもつれを取っておきましょう。

毛玉・もつれがある状態でシャンプーしてしまうと、その部分だけ綺麗に乾かずに毛が絡まってしまいます。またブラッシングをすることで毛についたホコリが取れ、シャンプーも馴染みやすくなります。他にもノミやダニといった寄生虫を見つけることができたり、わんちゃんの皮膚の様子なども確認することができます。

スリッカーブラシを使用する時は、鉛筆を握るようにブラシを持ち、優しく犬の皮膚を傷つけないようブラッシングしましょう。毛玉がある場合は、まず表面に近いところかや優しくほぐしていきます。肌を引っ張ったり、毛を引っ張りすぎないように注意してください。

根元から毛を引っ張らないようにするために、毛玉・もつれを手のひらに置き、親指で毛を押さえ、手のひらの毛玉・もつれをブラッシングしましょう。

肛門腺を絞る

・肛門腺って何?

犬の肛門の両脇にある一対の袋を肛門嚢(こうもんのう)といい、その中にはアポクリン腺と言われる分泌腺から分泌される液体を溜め込みます。

この分泌腺のことを肛門線液と呼び、肛門嚢とその中の分泌液を含めて、一般的に肛門腺と呼ばれています。犬はこの臭いを個体の識別に使っていると言われていて、犬がお尻の臭いを嗅ぐのはこのためだと言われています。

・肛門腺って絞らないとダメなの?

大型犬の場合は排泄時に一緒に出やすいのですが、小型犬や中型犬、肥満犬や高齢犬などの場合は自然に出にくいとされています。犬がお尻を気にして舐めたり、床にお尻を擦り付けたりするそぶりが見られたら、肛門腺に分泌物が溜まっている合図です。

また肛門の周囲の皮膚が赤くなっていたり、あれている場合は、肛門腺が溜まっていたり、炎症している可能性があります。肛門腺を絞らずに液体が溜まってしまうと、お尻から出血したり、皮膚炎を起こします。ひどい場合は、皮膚を破って破裂し、お尻の皮膚に穴が空き出血や膿が出てきます。

そのため、定期的に肛門腺を絞る必要があります。

・肛門腺の絞り方

まず、犬の尻尾を持ち上げて肛門が見えるようにします。肛門付近が汚れている場合は、軽くシャワーを当てて汚れを落としてあげましょう。

肛門腺は、肛門の左右やや斜め下にあります。時計で言う、4時と8時の位置に親指と人差し指を置いて、膨らみがあれば分泌物が溜まっているということです。分泌物が溜まっているようであれば、先ほどの4時と8時の位置に親指と人差し指を置いて、下から押し上げるように肛門に向かって絞ります。力を入れすぎず、肛門の方向にゆっくり優しく押し上げるのがポイントです。

※肛門腺を絞るときは爪を立てないようにしましょう。

※必ずシャンプーの前に行いましょう。(肛門腺はとても臭いので、服や犬の毛につくとなかなか臭いが取れません。)

シャワーを使って順番に濡らしていく

シャワーの温度は36~38℃に設定します。人間が「少しぬるい」と感じる温度が適温と言われています。背中→お尻→後ろ足→お腹→前足→前胸→首→頭→耳→マズル(口のまわりから鼻先にかけての部分)の順番で毛の根元からしっかり濡らします。

シャワーの音や体に当たる感覚が苦手な犬もいるので、シャワーを当てる際は、シャワーヘッドを犬の体に押し付けるように動かしましょう。

毛の表面しか濡れず、なかなか根元までお湯が入ってこない時は、手のひらをお椀状にし、お湯を溜めて根元に向かってお湯をかけるように濡らします。根元からしっかり濡らすことで、シャンプーをする前に体の汚れをある程度ですが落とすことができます。

顔を濡らす際には、鼻先をあげて、シャワーヘッドを後頭部に当てながら前に動かします。マズルの左右半分ずつを濡らし、鼻先は手でカバーしましょう。耳の中に水が入らないように親指で耳の穴を塞ぎながら流します。シャワーが苦手な犬には、スポンジにお湯を含ませ、少しずつ濡らしましょう。

シャンプーを泡だてる

シャンプーは犬の体につけて泡立てるのではなく、洗面器にシャンプー剤を入れ、薄めてから泡立てボールを使って泡立てましょう。

泡立てたシャンプーで順番に優しく洗う

シャンプーの泡で被毛を洗う感覚で、犬を洗っていきます。洗面器に作った泡をスポンジにのせ、背中→お尻→後ろ足→前足の順につけていきましょう。

その際は、爪を立てないように指の腹を使ってマッサージするように洗います。汚れやすい足の指の間、爪の際、肉球は念入りに洗いましょう。顔は耳→頭→マズルの順番で洗います。その際は目に入らないように注意してください。耳は揉み込むように裏表しっかり洗いましょう。

1回目は汚れ落とし、2回目は仕上げとしてシャンプーするのが理想的です。

シャワーを使ってシャンプーを洗い流す

シャンプーは、上から下へ順番に流していきます。頭→耳→マズル→首→背中→前胸→前足→お腹→お尻→後ろ足の順番で流し残しがないように、しっかり洗い流します。

頭を洗い流す際、目にシャンプーが目に入ってしまうと角膜炎になってしまうこともあるので、注意してください。シャンプーが目に入った場合は、犬が目を開けた状態でシャワーの流水で目を洗い流します。耳は、シャンプーが残りやすいので、耳の裏側までしっかり洗い流しましょう。

シャンプーの洗い残しがある場合は、皮膚トラブルの原因になるので、最後のすすぎは念入りに行いましょう。 

タオルで水分を拭き取る

シャワーが終わったら、耳や体、足の水分を手でしっかり絞ります。犬の耳にふっと息を吹きかけると、ブルブルして水分を飛ばしてくれます。犬のブルブルが終わったら、大きいタオルを全身におおいかぶせて、上から軽く押し水分を吸わせます。

足先までしっかり水分を取ったら、タオルで包んでそのまま抱っこしてドライヤーする場所まで連れていきましょう。

ドライヤーのやり方

新しいタオルで水分を拭き取る

犬を乾かす際は、犬がギリギリ回れるくらいの広さの台を使用するの理想的です。あまりにも広すぎると、台の上で動き回ってしまい、犬が落下する恐れがあります。

また、ドライヤーする台の上にもタオルを敷くと、犬の毛から垂れてきた水分を吸い取ってくれるのでオススメです。ドライヤーする台の上に連れてきたら、新しいタオルをかぶせて全身の水分を取るように拭いていきましょう。 

ブラシを使いながらドライヤーでしっかり乾かす

ブラシとドライヤーを使って乾かし残しがないようにしっかりと乾かしていきます。その際は、ドライヤーの風が当たっている部分をブラッシングしていきます。ドライヤーは、毛の流れと逆に風を当て根元から乾かしましょう。

背中→お腹→お尻→前胸→首→後ろ足→前足→頭→耳→マズルの順番に乾かします。

トイプードルやマルチーズなどの、カット犬と言われる顔の毛も伸びる犬種は、濡れた毛が自然乾燥すると縮れて、ふわっと感がなくなってしまうので顔から先に乾かします。頭→耳→マズル→首→背中→お腹→お尻→前胸→後ろ足→前足の順番に乾かしましょう。

乾かす順番は、人によって違ったりもします。足先や顔に風が当たるのが苦手な犬もいるので、様子を見て乾かす順番は変えてもOKです。

ドライヤーは20cm以上離して、犬が暑くならないようにします。全体的に乾かすのではなく、一箇所が完全に乾いてから次の場所を乾かしましょう。乾かし残しがあると皮膚病の原因となるので注意してください。

顔はドライヤーの風量を弱めて、目に直接当たらないよう左右半分づつ乾かしていきます。最後は、ドライヤーの冷風を全身に当てながら乾かし残しがないかチェックしましょう。

まとめ

定期的なシャンプーは、犬の皮膚・被毛を健康に保つために必要です。

最初は難しいと感じるかもしれませんが、手順を覚えコツさえ掴めば、犬のシャンプーは決して難しくありません。

ぜひ正しいシャンプーの方法をマスターして、愛犬の健康管理に役立ててくださいね。

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