わんちゃんの肥満は万病のもと! ボディコンディションスコア(BCS)で愛犬の適正体重を知ろう

こんにちは! INUMESHI店長のもんどです !

「うちの子、ちょっと太ってきたかな… ?」

愛犬の体重について、そう感じている飼い主さんは多いのではないでしょうか?

わんちゃんがご飯を美味しそうに食べてくれる姿は嬉しいものですが、肥満は様々な病気の原因となる、とっても危険な状態です。

実は、見た目だけでは判断しにくい「隠れ肥満」のわんちゃんも少なくありません。

そこで役立つのが、ボディコンディションスコア(BCS)という指標です。

この記事では、BCSを使って愛犬の適正体重を知る方法と、健康的な体型を維持するためのポイントをご紹介します。

愛犬の健康を守る第一歩を、一緒に踏み出しましょう!

もしかして、うちの子も「隠れ肥満」? 愛犬の健康を守る第一歩

わんちゃんの肥満は、単に見た目の問題だけではありません。

人間と同じように、肥満は以下のような深刻な健康リスクを引き起こす可能性があります。

  • 関節疾患(関節炎など) : 体重が増えることで関節への負担が大きくなり、痛みや運動能力の低下につながります。
  • 糖尿病: 脂肪細胞が増えることでインスリンの働きが悪くなり、血糖値が高い状態が続きます。
  • 心臓病・呼吸器疾患 : 体重が増えることで心臓や肺への負担が増し、息切れや心臓病のリスクが高まります。
  • 皮膚病 : 皮膚のたるみやシワに汚れが溜まりやすくなり、皮膚炎を引き起こすことがあります。
  • 免疫力の低下 : 肥満は全身の炎症反応を引き起こし、免疫機能を低下させる可能性があります。

「なんとなく最近太った気がするけど、これくらい大丈夫だろう」と思っていると、知らない間に愛犬の体に大きな負担がかかっているかもしれません。

そこで、客観的に体型を評価できる BCSの出番です!

ボディコンディションスコア(BCS)とは?

愛犬の体型を客観的に評価する指標 BCS(Body Condition Score)とは、わんちゃんの体型を脂肪の付き具合から評価する国際的な基準です。

体重計の数値だけでは分からない、見た目と触った感触で体脂肪のバランスを判断します。

一般的には、1〜5の5段階で評価されます。

画像引用元:飼い主のためのペットフード・ガイドライン|環境省

BCSの最も理想的なスコアは「3(理想的)」です。

INUMESHIも、わんちゃんがこの理想的な体型を維持できるよう、栄養バランスにこだわってドッグフードを開発しています。

うちの子はどのタイプ? BCSをチェックしてみよう!

さあ、いよいよ実践です!

愛犬のBCSをチェックするのは、実はそんなに難しくありません。

ポイントは「触る」ことと「見る」こと。

愛犬がリラックスしている時に、優しく触れて健康状態を「見える化」してみましょう。

ステップ1 : 体を「触って」チェック! 骨の感触を確かめよう

最も重要なのは、脂肪の層を隔てて骨の感触を確かめることです。

以下の3つの部位を丁寧に触ってみましょう。

【 1. 肋骨(あばら骨)のチェック 】

触り方 : 愛犬の胸の側面、肩甲骨の後ろあたりに、手のひらを平らにして優しく触れてみてください。

手の甲を触るように、力を入れずにスッと撫でる感じです。

BCS状態
痩せすぎ
( BCS 1 – 2 )
肋骨が皮膚のすぐ下にはっきりと浮き出て見えたり、触った時に骨がゴツゴツと過剰に感じられます。
ほとんど脂肪がなく、骨がむき出しのような状態です。
理想的な状態
( BCS 3 )
薄い脂肪の層を感じつつ、その下にある一つ一つの肋骨の形が指で簡単に感じ取れるはずです。
ポコポコと指先に伝わるのが理想です。
太り気味・肥満
( BCS 4 – 5 )
肋骨の上に厚い脂肪の層があり、骨の感触がほとんど分かりません。
強く押さないと肋骨に触れられない、または全く触れない場合は肥満の可能性が高いです。
まるで、指で手のひらを強く押さないと骨を感じないような状態です。

2. 腰骨(腰椎)のチェック 】

触り方: 背骨に沿って、腰の部分を指で優しくなでてみましょう。

BCS状態
痩せすぎ
( BCS 1 – 2 )
腰骨が皮膚の上からはっきりと見え、触ると鋭くゴツゴツしています。
理想的な状態
( BCS 3 )
骨の突起を薄い脂肪越しに感じることができます。
背骨が一本の線としてではなく、一つ一つの骨の節を感じられます。
太り気味・肥満
( BCS 4 – 5 )
腰骨の突起が脂肪に覆われてほとんど感じられず、背中全体が平らで幅広くなっています。

3. 骨盤のチェック 】

触り方: しっぽの付け根の少し前、両側にある骨(骨盤)を触ってみましょう。

BCS状態
痩せすぎ
( BCS 1 – 2 )
骨盤が非常にはっきりと見え、触ると鋭い感触があります。
理想的な状態
( BCS 3 )
軽く触ると骨の形が感じられます。
太り気味・肥満
( BCS 4 – 5 )
厚い脂肪に覆われて、骨盤がほとんど触れません。

ステップ2 : 体を「見て」チェック! 全体的なシルエットを確認しよう

触診だけでなく、視覚的にわんちゃんの体型を確認することも重要です。

【 1. 上から見たシルエットの確認 】

BCS状態
痩せすぎ
( BCS 1 – 2 )
くびれを通り越して、肋骨部分が細すぎて、腰が極端に細くなっている状態です。
お尻の骨も浮き出て見えることがあります。
理想的な状態
( BCS 3 )
胴体と腰の間に「くびれ」がはっきりと見られます。
砂時計のような美しいラインが特徴です。
肋骨部分よりも腰のくびれが顕著です。
太り気味・肥満
( BCS 4 – 5 )
腰のくびれがほとんどなく、全体的に寸胴に見えます。
背中が平坦で、体全体が丸みを帯びています。

【 2. 横から見たシルエットの確認 】

BCS状態
痩せすぎ
( BCS 1 – 2 )
お腹の引き締まりが過剰で、脇腹のくぼみが非常に深い、またはあばら骨が浮き出て見えます。
理想的な状態
( BCS 3 )
胸からお腹にかけてのラインが、上向きに引き締まっています。
お腹が地面から吊り上がっているような形です。
太り気味・肥満
( BCS 4 – 5 )
お腹がたるんで垂れ下がっていたり、地面と平行に近い状態になっています。
胸部から腹部への引き締まりがなく、全体的にずんぐりとした印象です。
特に脇腹に脂肪の塊(たるみ)が見られることもあります。

BCSチェックのコツと注意点

□ リラックスした状態で行いましょう。

愛犬が落ち着いている時に、優しく触れてあげてください。

□ 定期的にチェックする習慣を。

月に一度など、定期的にチェックする習慣をつけると、わずかな変化にも気づきやすくなります。

□ 長毛犬種は触診が重要です。

被毛に隠れて体型が見えにくいため、毛をかき分けて皮膚に直接触れるように意識しましょう。

□ 犬種による個体差も考慮しましょう。

グレート・デンのような超大型犬とチワワのような小型犬では、体型や骨格の感じ方が異なります。

迷う場合はかかりつけの獣医さんに相談するのが一番です。

BCSが「理想的」ではない場合… 今日からできる改善策

愛犬のBCSが「3(理想的)」ではなかったとしても、心配はいりません。

今日からできる改善策を実践して、理想の体型を目指しましょう。

■ 痩せすぎの場合

  • 食事量の見直し : 食事の回数を増やす、または獣医さんと相談して、より高カロリーのフードを検討するのも良いでしょう。
  • 病気の可能性 : 急激な体重減少や、食欲はあるのに痩せている場合は、何らかの病気が隠れている可能性もあります。必ず獣医さんに相談しましょう。

■ 太り気味・肥満の場合

肥満対策で最も重要なのは「食事の見直し」です。

  • 適切なカロリー摂取 : 愛犬の活動量や年齢に合った適切なカロリー量のフードを選びましょう。
  • 高品質なドッグフードを選ぶ : 単にカロリーを抑えるだけでなく、筋肉量を維持し、健康的な体づくりをサポートする栄養バランスが重要です。
  • 運動量の増加と工夫 : 散歩時間を延長したり、愛犬が楽しめる遊び(ボール遊び、かくれんぼなど)を取り入れたりして、消費カロリーを増やしましょう。
  • おやつの見直し : おやつの与えすぎは肥満の大きな原因です。与える量や種類を見直し、低カロリーでヘルシーなものを選びましょう。
  • 定期的な体重・BCSチェック : 改善状況を確認するためにも、定期的に体重とBCSをチェックする習慣をつけましょう。

まとめ

BCSで愛犬の健康を「見える化」して、いつまでも一緒に楽しく!

ボディコンディションスコア(BCS)は、愛犬の健康状態を客観的に把握するための強力なツールです。

日々のBCSチェックと適度な運動の習慣が、わんちゃんの長寿と幸福につながります。

愛犬の健康は飼い主さんの手にかかっています。

ぜひ今日からBCSチェックを生活に取り入れて、愛犬の健康を守ってあげてくださいね。

もし、愛犬のBCS判断に迷ったり、食事や健康について不安なことがあれば、いつでもかかりつけの獣医さんに相談してみてください。

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